昨日の話なのですが、会社の上司が金魚の話をしてきた。隼人が金魚好きなのは知ってるので、この時期になると持ち帰った掬い金魚について他からも質問されることが多い。そこで、上司がこんなことを言う。

上司：「いや、俺も繁殖させたことあるんだけどね、あいつらアホだよな。だって自分で産んだ卵食べちゃうんだから。そんな生き物他にいるか？自分で産んだ稚魚を口の中に入れて守るとかならテレビで見たことあるんだけどさ、どんな動物でも本能で子供を守るだろ？やっぱ、あいつらはアホだ。」



隼人：「あー、触れてはいけなところを触れてしまいましたね。あのー、野生の金魚っていないと思いませんか？でしょ？居ないんです。野生化してしまった金魚と言うか、逃げた金魚が用水路とかにいることはあるんですけどね。。。
あのー、この話最後まで聞きます。。。？
わかりました。。。
じゃー、進めます。
赤い金魚は鮒の突然変異なんです。赤色なんて派手な鮒はすぐに敵に見つかっちゃいますからね。出目金なんかは目が飛び出てしまった鮒と言っても良い。ランチュウは頭がボコボコになって、尚且、背鰭が欠如してしまった奇形ってとこだね。
そういうのを面白いからって奇形同士を人工繁殖で作られたのが金魚達なんです。いわば人造生物。野生の金魚は存在しなくて当然というワケ。」






ここまで聞いた上司は目から鱗のような表情をしていた。

上司：「ほ～、で、それと産んだ卵を食べるのと関係あるの？」






隼人：「あるんです。。。、実は野生の鮒は自分で産んだ卵は絶対食べないんですよ。野生の鮒は他の魚類と同じように子孫を増やす為に必至ですから。でも、金魚は自身で産んだ卵を食べるでしょ？彼等は分かってるんです。自分たちが奇形だってことを。。。、この世に存在してはいけない生物だってことを。。。。、どうします？生まれて来る子の目が飛び出て、五体不満足なことが分かってたら？それと同じなんです。。。、金魚達はこれ以上自分の分身を増やすまいと必死なんだけど、人間がそれを許してくれない。そんな人間との戦いを500年繰り返してるわけです。毎年、夏になると金魚掬いと言う娯楽の一つとして酸欠状態の中、玩具にされてるでしょ？掬われた金魚は親魚になってもその経験が刷り込まれてます。掬い金魚が他の金魚より卵を旺盛に食べちゃうのはその為なんです。出版社もそこは触れないように飼育本では掲載が禁止されている部分なんですけどね。。。
すみません。ちょっと悲しい話になっちゃったかな。でも、謎が解けたでしょ？」

上司：「怖え～～、そうなの。あいつら頭良い、と言うかそうだったのか。。。」





と、ちょっと上司を懲らしめておきましたw　　あはは♪
だって、あいつらアホだなんて言うもんですから。
後半は作り話です。でも、やっぱ野生の鮒はあんなに食べないのかな？自分の作り話で自分が悩んでたりしてます。画像は昔撮った写真の寄せ集めです。